総合的な学習の時間を使って生徒が海外ツアーを企画しチラシを作成するという学校に対し、JTBパブリッシング社員を講師として派遣し、魅力的な旅行を企画するために重要な観点や効果的な手法についてレクチャーした事例をご紹介します。「相手に伝わりやすい表現をするためには何が重要か、実際のガイドブックではどのような手法が使われているのか」について、旅行ガイドブック「るるぶ」の編集に携わる「旅のプロ」が分かりやすく解説しました。
- 背景
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千葉日本大学第一中学校3年生は、2021年度「総合的な学習の時間」を使って、「日本の方におすすめしたい魅力的な海外ツアー」を企画して発表する活動に取り組んでいます。1学期は自分が興味を持っている国について調べ、2 学期以降はそれをもとにツアーを企画し、プレゼンテーションを行います。
総合的な学習の時間
- 1学期:自分が興味を持った国について調べ学習を行う
- 2学期:調べた内容をもとにツアーを企画。チラシを作成してクラス内でプレゼンする
- 3学期:各クラスで優秀な企画を作成した生徒がクラス代表として学年、JTB社員の前でプレゼンする
- 経緯
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「総合的な学習の時間」がスタートする前に、先生から「旅行会社は実際どのようにツアーを企画しているのか?」という質問をいただきました。そこで、授業の中に「旅のプロから旅行の企画やパンフレット作成のコツを学ぶ」講義を取り入れることをご提案したところ、ご採用いただきました。
- ねらい
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旅のプロであるJTBから旅行企画やパンフレット作成のノウハウを学び、社会に出たときに必要とされる「企画力」や「プレゼン力」などの技能を身につける。
- 実施内容
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9月上旬にJTBパブリッシングによる講義が行われました。
- 実施日
- 2021年9月6日(月)
- 実施内容
- 「企画・パンフレット作成のコツを学ぶ」
- 参加者
- 生徒246名(7クラス)
- 講師
- JTBパブリッシング社員7名
講義では、ツアーやパンフレットを作成する際にはテーマやターゲットにあったキャッチな表現が必要であることを、JTBの実際のパンフレットや「るるぶ」を見せながら生徒に分かりやすく説明しました。また、一方通行の講義にならないよう、ペアワークでいくつかの具体例を生徒に比較させたり、発問をしながら興味関心を引き出す工夫をしました。その後、生徒たちは講義で学んだことを活かして魅力的な海外ツアーを企画し、作成したチラシを用いてクラス内でプレゼンをしています。3学期にはそれぞれのクラスで優秀企画と評価された生徒がクラス代表として学年、JTB社員の前で発表をすることになっており、旅行のプロから講評をしてもらえることで、生徒のやる気にもつながっています。次年度は、事前事後学習をさらに強化することで、より学校のねらいやニーズに即したプログラムへと発展させていきます。
- るるぶ情報版
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この度は、生徒自身が興味ある海外旅行先を自分で調べて、明確にターゲットを定め、相手により魅力が伝わるように表現を工夫し、最後にアウトプットをするという1年間かけて実施する探究学習の一部でお力になれて大変嬉しく思います。
社会人から学んだことをすぐに習得し、実践できる順応性・スピード感に驚きましたし、生徒の作成した旅行パンフレットの完成度の高さに刺激を受けました。この度は探究学習を通じて素敵な学びの現場にご一緒させて頂き有難うございました。