閉じる ✕
  • サービス・ソリューションから探す
  • 課題・目的から探す
学校・教育機関向け
自治体・行政機関向け
閉じる ✕
  • サービス・ソリューションから探す
  • 課題・目的から探す
自治体・行政機関向け
学校・教育機関向け

企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 表彰制度によって従業員のモチベーションが下がる理由と改善案、成功事例も紹介

2024.07.16
ミーティング・イベント
旅行
売上拡大・販売促進
人材・組織力強化
従業員満足(ES)向上

表彰制度はあるものの、狙い通りに機能していないというお悩みはないでしょうか。表彰制度は本来、従業員のモチベーションを向上させるものですが、かえって従業員のモチベーションを下げてしまうケースも散見されます。本記事は、表彰制度によって従業員のモチベーションが下がる理由を紹介。表彰制度の成功例もまとめました。表彰制度は、要点を押さえて実施すれば、社内の活性化に効果的です。表彰制度を再考するヒントとして、ご活用ください。

本記事の最後に、お役立ち資料「企業のインセンティブ担当者に聞きました!セミナー参加者アンケートから読み解く 今後のインセンティブ施策検討のポイントとは?」も紹介しています。こちらもご覧ください。

表彰制度によって従業員のモチベーションが下がることはあるのか

まずはじめに、表彰制度のメリットを整理します。多くの企業で導入されている表彰制度ですが、各社ごとに狙いがあると思います。表彰制度のメリットを整理すると、大きく次の3つにまとめることができます。

MERIT01組織に対する帰属意識の醸成

従業員の努力や結果を評価する表彰制度は、会社に対する信頼につながり、帰属意識や愛着を育てます。表彰基準は従業員に努力すべき方向性を伝える役割を果たし、「これからも頑張ろう」「次はこの目標を達成しよう」と意欲を高める効果があります。

MERIT02企業理念・経営方針の浸透

表彰制度は、企業が目指す将来像を示すことにもつながります。企業理念や経営方針、ビジョンなど、数値で表現しにくい価値観の共有にも役立ち、会社にとっての「企業理念やビジョンを体現した理想の従業員像」を浸透させることにもつながります。なお、企業理念やビジョンに沿ったかたちで表彰制度を組み立てることがポイントになります。

MERIT03組織の生産性向上

表彰制度によって帰属意識が高まり、企業理念を深く理解した従業員は、同じ方向を目指して努力を始めるでしょう。その結果、従業員全体の士気が高まり、結果として企業全体の生産性が向上、業績アップが期待できます。

 

このように企業にとっては、よい効果をもたらす表彰制度ですが、やり方によっては、モチベーションを下げる要因にもなり得ます。

「いつもトップダウンで、一方的な表彰ばかり」「経営層の主観によって評価が偏る」と従業員が感じる表彰制度が、これに該当します。

表彰制度が従業員のモチベーションを下げる理由

では、なぜ、従業員のモチベーション向上のための表彰制度が、逆にモチベーションを下げてしまうことにつながるのでしょうか。理由を詳しく紹介します。

理由01表彰制度が従業員の自立心を阻害している

表彰制度には「仕事に対する士気を高め、生産性を上げてほしい」という経営層の意図があります。しかし仕事に対する自発性と自立心が高い従業員は、表彰制度に経営層からのコントロールの意図を感じ取り、反発する可能性が考えられます。

表彰制度があることで、かえって従業員の仕事に対する意欲を削ぐケースです。

理由02表彰されない従業員のモチベーションを下げている

表彰制度の制定において、すべての従業員を完全に公平に評価する基準の策定は難しいものです。いつも成果を出す従業員に評価が偏りやすいのはやむを得ないことかもしれません。

しかし、そのような表彰制度の場合、「今回表彰されなかった従業員」「毎回表彰されない従業員」を生み出し、彼らのモチベーションを下げている可能性があります。

理由03表彰制度が従業員間の不公平感を生み出している

表彰制度の多くは、会社の業績に直結する指標が評価基準になります。表彰しやすい部門ばかりが評価されると、選考対象外となった従業員が表彰された従業員を妬む可能性があります。

表彰制度の評価によって従業員同士の関係性が悪化しては、従業員全体のモチベーションの低下につながってしまいます。

理由04表彰制度が形骸化している

制度そのものや表彰のやり方を長年見直ししていない場合、内容がマンネリ化し、形骸化している可能性があります。

従業員が表彰制度に関心を持てず、モチベーションを上げるきっかけにできていないかもしれません。また表彰制度の目的理解が浸透していない場合、制度が社内の盛り上がりにつながっていないことも考えられます。

従業員のモチベーションを下げない表彰制度の作り方

せっかくの表彰制度によって、従業員のモチベーションを低下させないためには、どのようにすればよいのでしょうか。モチベーションを下げない表彰制度のポイントを4つ紹介します。

POINT01表彰制度の目的を明確にする

まず重要なのは、表彰制度の目的の明確化です。何のために表彰するのか、目的を言語化します。明確化した目的は従業員に積極的に周知し、表彰制度の意義の理解と浸透を図ります。

POINT02公平感と納得感のある表彰基準をつくる

評価がしやすい評価基準だけでは、公平性に欠け不満を持つ従業員が生まれます。従業員が公平性に納得できる評価基準を考案するよう心掛けます。
業績(成果)だけでなく、組織への貢献も評価基準に組み込むと表彰の幅が広がります。

POINT03すべての従業員が対象になる賞を設定する

すべての従業員が表彰対象となるよう、賞にアイデアを凝らすことも大切です。例えば、間接部門や非正規従業員など、数値だけでは評価しにくい従業員も表彰できるよう考えます。

POINT04従業員の意見を積極的に取り入れる

表彰制度は、従業員同士がお互いを称え合える組織風土でこそ、効果を発揮します。表彰制度は従業員と積極的にコミュニケーションをとり、意見を取り入れて制定するのがおすすめです。意見を採用する姿勢も、従業員のモチベーション向上に寄与します。

従業員の関心を引くユニークな表彰制度

表彰制度に従業員の関心を集めるユニークなアイデアを3つ、紹介します。

失敗を表彰する

あえて失敗を表彰するというアイデアです。結果は失敗に終わっても、果敢なチャレンジを評価する姿勢が従業員に伝われば、失敗をおそれず、主体的に業務に取り組むようになると期待できます。果敢な挑戦から大きな成功が生まれることも期待できます。

毎回、表彰内容を変える

表彰内容が毎年同じでは、飽きとマンネリ化につながります。表彰制度に対するワクワク感を刺激し、新鮮味を維持するため、表彰する内容を毎回変えるというアイデアもおすすめです。「次は何で評価されるか」と従業員が楽しみにするようになれば、モチベーションも自然と向上するでしょう。

成果を支えた人を表彰する

業務の成果が数字であらわれる営業部門だけではなく、営業部門を支える間接部門を評価する表彰部門・表彰基準を設けるというアイデアです。また新規事業開発者や社内のBPR改善に寄与した従業員を表彰するというのも選択肢の1つです。より多くの従業員が表彰対象とすることで、表彰制度によって社内の一体感を創出でき、多くの従業員のモチベーションアップにつながります。

従業員のモチベーションを上げる表彰制度やイベントの事例

次に、モチベーションアップを実現した表彰制度・インセンティブイベントの事例を、3つ紹介します。

01 某大手機械メーカー 様 「HERO」を称える“炎”の表彰イベント

この会社では、1年間頑張った従業員を「HERO」として表彰しています。表彰イベントは従業員のモチベーションアップのほか、交流や一体感の醸成も目指しています。

成功のため心掛けたのは、会場全体のプレミアム感の演出とサプライズ企画です。HEROをイメージした「炎」をシンボルとし、ラジオDJのナレーションも用いてアップテンポな進行で飽きさせない工夫を凝らしました。また受賞者家族や同僚からのサプライズメッセージも、高揚感と満足度につながりました。

詳細はこちら
「HERO」を称える“炎”の表彰イベント

02 株式会社サイバー・コミュニケーションズ 様 オンラインなのに過去最高!?1000名規模のアワード開催

過去にない1,000人規模で、双方向のオンラインアワードイベントを開催した事例です。オンライン開催にもかかわらず、涙を流して感動する従業員が出るほど成功した秘訣は、演出の妙にあります。

MCに人気お笑い芸人を起用し、参加者を飽きさせず臨場感にあふれた空気感を醸成しました。また褒める人をサプライズ登場させ、感動の演出にも成功しています。 本番実施後の従業員アンケート調査では、過去最高の満足度を記録しました。

詳細はこちら
オンラインなのに過去最高!?1000名規模のアワード開催

03 某人材サービス会社 様 想いをひとつに!一から切り開いたハイブリッド型キックオフイベント

成績優秀者の表彰とキックオフミーティングを兼ねたイベントの事例です。このイベントは「表彰は最高の演出で」「経営方針と事業方針の正しい理解と浸透」の2点が狙いでした。リアルとオンラインのハイブリッド開催という特徴を活かし、テレビのように従業員1人ひとりにクローズアップしたコンテンツが好評を博しました。

オンライン開催により、これまでは事情があって参加できなかった従業員も参加できた点は、副産物としてのメリットです。

詳細はこちら
想いをひとつに!一から切り開いたハイブリッド型キックオフイベント

まとめ

本来、従業員のモチベーション向上のための表彰制度は、やり方によっては、逆に従業員のモチベーションを下げてしまうこともあります。評価の偏りや不公平感、マンネリ化、形骸化が原因です。このような表彰制度は、誰も関心を寄せず、ただ「毎年やっているだけ」の制度になりかねません。

表彰制度の効果を高め、従業員のモチベーションアップにつなげるには、目的の明確化と従業員全体への公平な評価制度が重要です。また従業員の意見も積極的に取り入れることも大切です。これを機会に貴社の表彰制度を見直してみてはいかがでしょうか?

最後にお役立ち資料「企業のインセンティブ担当者に聞きました!セミナー参加者アンケートから読み解く 今後のインセンティブ施策検討のポイントとは?」を紹介します。従業員のモチベーションを上げる表彰制度の検討には、これまで成功した事例が参考になります。効果の高いインセンティブ施策のヒントを掲載していますので、ぜひご覧ください。


本記事に関するお問い合わせ、ご相談、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。

関連サービス・ソリューション

JTBでは、様々なソリューションを組み合わせることで、それぞれのお客さまにあった課題解決⽅法をご提案いたします。

#Think Trunk

WEBマガジン「#Think Trunk」とは

人と人、人と組織、人と社会とのコミュニケーションのヒントをお届けする
WEBマガジンです。

人間・組織の悩みは、コミュニケーション・関係性の場づくりで解決できる。
〜JTBは、新しい形の交流のあり方を創造し、社会に貢献していきたいと考えています〜

JTB法人事業のお客様へお役立ち情報や課題解決のきっかけとなる知見、経験、アイデアを紹介するWebマガジンです。また産・官・学の皆さまとの接点があるJTBならではの垣根を越えた共創のヒントをお届けしたいと考えています。