「交流創造事業」を事業ドメインとするJTBは、今秋から企業向けBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)業務を本格化します。これまでも、旅行や会議関連を中心にさまざまな業務を外部から請け負ってきましたが、今後はより幅広いラインアップで法人の課題解決に取り組んでいきます。単なる業務委託ではなく、パートナーとして顧客に寄り添い“伴走”するのが特徴です。その狙いと意気込みを聞きました。
出典:2023年10月6日 『ダイヤモンド・オンライン』に掲載された記事広告を一部修正したもの
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企業が取り組むプロジェクトの成果を最大化させるBPO業務
近年、世の中はコロナ禍を経験したことで新たな生活様式や社会のルールが形成され、企業の在り方、人々の働き方が大きく変化しています。また、日本の生産年齢人口(15~64歳)は減少傾向にあり、人手不足に悩む企業が増加。グローバル競争も激化しており、企業は今、業務効率化やコストダウンに取り組みながら、コア業務にリソースを集中させようとしています。売り上げの減少も予想される中、1人当たりの顧客生涯価値(LTV)を上昇させることは、企業の成長戦略の中で重要な要素です。
こうした厳しい経営環境の中で、業務プロセスの一部を外部委託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)が、以前にも増して注目されています。
一般的に、BPO導入のメリットは大きく二つ。一つは、コア業務に人的資源を集中させ、より戦略的な業務へシフトすることで企業の競争力を強化できます。もう一つは、経営資源を新規のコア事業の開発や投資に割くことで、新たな収益源を創出できます。
JTBは今、そのBPOの受注業務を本格的にスタートさせようとしています。提供するのは、名付けて「伴走型ビジネスアウトソーシング」。企業が取り組むプロジェクトの成果を最大化させるために、単なる業務委託ではなく、パートナーとして“伴走”するのが特徴です。
JTBだからこそ可能になるBPO業務とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。次ページからは、旅行業務などで培った「顧客に寄り添い課題解決をサポート」する、新しいBPOの形を紹介します。
旅の目的や課題は何か、これまでの旅行&会議関連業務は全てBPOにつながっていた
そう語るのは、JTBビジネスソリューション事業本部マーケティングチームの東原彩マーケティング担当マネージャーです。
「旅行」に加えて、世界的なコンベンションや展示会などでは、案内状の発送やチラシの作成、ホームページの立ち上げはもちろん、参加者の動線を考えて会場の設営・運営を行い、受付業務からイベントの効果測定までトータルにサポートしてきました。「旅行」も「会議関連」も、顧客とコミュニケーションを密接に取りながら、当事者意識を持って課題を一緒に解決してきたのです。
- 東原
- 「お客さまが傾注すべきところに傾注できるよう、私たちはその課題に寄り添ってサポートしていきます」
また、JTBには富裕層やVIP顧客への対応における豊富な実績があります。
- 東原
- 「当社には、富裕層やVIP顧客の対応を専門で行っている部署が複数あり、ノウハウが蓄積されています。お客さまが重要な取引先の方々とのリレーションを深めるためのイベントや旅行、ミーティングなどを企画運営したり、国際的なスポーツイベントや主要な国際会議などでは、要人の接遇をはじめ、裏方のスタッフへの支援なども手掛けています。世界のVIPに対応したホスピタリティーは、私たちの大きな強みです」
JTBの優位性は、ステークホルダーをまとめながらプロジェクトを推進していくプロジェクトマネジメント力にあります。現場では常に、人々がどのような感情を持って移動するのかを考えながら臨機応変にプロデュースしています。数々の現場での経験に培われたホスピタリティーと、さまざまな業務に対応できるネットワークを持っていることも、同社ならではです。
では、本格始動させる「伴走型ビジネスアウトソーシング」では、どのような領域に力を入れていくのでしょうか。
- 東原
- 「私たちは旅行や会議関連以外にも、幅広くお客さまの課題解決のサポートをしていきたいと考えています。その中でも注力したいのは、すでに実績のある総務・人事系業務のアウトソーシングと、上位顧客に向けたカスタマーロイヤルティマネジメントです」
総務・人事系の代表例は、企業の採用活動のBPO業務です。採用活動における採用マエ(採用面接など)から、採用ナカ(内定式や内定者懇親会、入社手続きの各種書類の発送や回収など)、採用アト(入社式や新入社員研修など)まで、採用活動を一つの“帯”と捉え、ワンストップでバックオフィスの役割を担います。ここでも同社が強みを発揮するのは、入社を迎える内定者の不安な気持ちに寄り添うホスピタリティーと円滑なコミュニケーション、そして内定式や入社式などのスムーズな運営です。
そう説明するのは、JTBビジネスソリューション事業本部事業推進チームの能津真大事業推進担当マネージャーです。
また、総務・人事系のもう一つの業務として、コールセンター運営のBPOにも対応できます。JTBでは多人数の国内・海外旅行(特にインセンティブツアーや招待旅行)、各種会議関連などで案件単位毎のコールセンター設営経験があります。そのノウハウを生かして、例えば災害など緊急時でのコールセンターの設営、スタッフの管理をはじめ宿泊場所や交通の手配など、運営の全てをワンストップで提供することができるのです。
“つながり”を強固にする「伴走型ビジネスアウトソーシング」
一方、カスタマーロイヤルティマネジメントでは、企業の上位顧客に向けて、顧客体験価値を高める各種プログラムのBPO業務を行っています。
- 能津
- 「これまでに手掛けたものでは、高級車の運転体験プログラムを提供する、自動車メーカーのBPO業務がありました。車のオーナーや購入予定者のために専用のデスクを構え、その高級車の世界観を体験していただくのにふさわしいドライブコースや、ハイグレードな食事・宿などを選定するといった旅の企画とお客さま対応デスクをワンストップで提供したのです。また、成約記念のプログラムも用意しました。高級車の世界観やブランド価値に見合った企画・サービス提供により、クライアント企業、ユーザー(お客さま)、それぞれから高い評価を頂きました。JTBというブランドが、クライアント企業のユーザーに安心感を与えるという評価も頂いています」
他に、金融機関やクレジットカード会社のVIP顧客向けの会員サイトを運営し、予約が取りにくいレストランやゴルフ場、スポーツ観戦やシークレットイベントの手配を行ったり、高付加価値マンションの住人や高級宝飾店の顧客向けに、コールセンターでの対応や、パーソナルコンシェルジュのようなサービス提供を行っています。
BPO業務を本格的にスタートするに当たり、JTBでは今、社内体制を着々と整えています。基本的に業務ごとに各担当部署がプロジェクトを推進します。JTBのグループ会社にはさまざまなアセット(資源)があり、足りない部分は外部のパートナー企業と連携しながら、顧客の目的に合わせたサービスをワンストップで提供していく考えです。
同社では事業ドメインを「交流創造事業」と定めています。交流とは“つながり”であり、“つながり”が生み出す価値は無限であるという考えです。旅行者と地域、企業と地域、旅行者と企業、日本と世界、リアルとバーチャルなど、つながりは多様であり、つながりが増えるほどイノベーションが生まれ、共創によって社会課題の解決が導かれます。
- 能津
- 「私たちは、お客さまと事業パートナー、あるいはお客さま同士や事業パートナー同士を“つなぐ・つなげる”ことで、新しい交流時代を切り開いていこうと考えています。私たちのBPO業務『伴走型ビジネスアウトソーシング』とは、いうなればその“つながり”を強固にするもの。単なるアウトソーシングではなく“つながる”パートナーとして、お客さまの本質的な課題解決に目を向け、事業の成長に貢献していきたいです」
DXの進化は仕事の効率化を促すが、一方で人々が対面で交流する価値も見直されています。「地球を舞台に、人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する」ことを、グループの社会的責任として位置付けているJTB。「人々の交流を創造しながら、お客さまの感動と共感を呼び起こしたい」と東原マーケティング担当マネージャーは語ります。
業務の効率化だけでなく企業の課題そのものを解決する「伴走型ビジネスアウトソーシング」。JTBの高いホスピタリティーと豊富なネットワークが最大限に発揮されるはずです。
ホワイトペーパー(お役立ち資料)JTB-Business Process Outsourcing アウトソーシングサポート事業のご提案
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