カンファレンスの企画担当の方のお悩みとして、具体的に何から始めればいいのか分からないというお声があります。カンファレンスの企画の際は、開催に向けて何を決めるべきなのか、注意すべきポイントは何かといった点を、事前に理解する必要があります。
本記事ではカンファレンスの企画における基本と、成功のポイント、注意点を紹介します。記事の最後には、『ビジネスイベントの効果検証に悩む方必見!「イベント効果検証」のベストプラクティスと事例紹介』を掲載しております。カンファレンスの効果検証の参考資料として、そちらもご覧ください。
INDEX
カンファレンスの概要について
カンファレンスを企画するには、まずその意味について理解する必要があります。以下では、カンファレンスの基本的概要について紹介します。
カンファレンスとは「会議」を意味する言葉
カンファレンスとは、話し合いや協議などの意味を持ち、一般的には「会議」を指す言葉として使われます。社内における会議や話し合いの機会を設けることを、カンファレンスと定義することが多いです。ビジネスのカンファレンスにおいては、100人を超えるような規模の大きい会議を指します。
カンファレンスはミーティングやディスカッションとは違う
カンファレンスはミーティングやディスカッションと異なり、大規模で開催されるのが特徴です。カンファレンスは一般的に規模の大きい正式な会議を指し、100人以上の規模で実施され、多くの人材に情報を発信します。取り扱う内容も重要度が高いものが多く、業界における重要情報の共有や問題解決に必要な話し合いを実施します。
カンファレンスの種類とは
カンファレンスにはいくつかの種類があり、それぞれに独自の特徴があります。以下では、カンファレンスの種類と特徴について紹介します。
01オフラインカンファレンスとは
オフラインカンファレンスとは、直接会場に集まってリアル開催で行われるカンファレンスです。コミュニケーションが促進されるほか、臨場感を高めて話し合いの重要性を参加者に認識してもらえます。オフラインカンファレンスを開催するには多くの工程と時間がかかるため、早くから準備を進めておく必要があります。
02オンラインカンファレンスとは
オンラインカンファレンスとは、インターネットを通じて、ミーティングをする形で実施されるカンファレンスです。参加者は、パソコンやスマートフォン、タブレットなどを使用し、カンファレンス会場を映したシステムにアクセスして参加します。
大きな会場を用意する必要がなく、設備にかける費用も少ないため、開催にかかるコストを削減しやすいのがメリットです。一方で、参加者同士でコミュニケーションが取りづらく、カンファレンスならではの特別な空気感が伝わらないというデメリットがあります。
03ハイブリッドカンファレンスとは
ハイブリッドカンファレンスとは、実際の会場にゲストや少人数の参加者を招きつつ、同時にオンライン配信も実施するスタイルです。オンラインでは伝わらない空気感を出しつつ、コストを抑えて参加者を増やせるメリットがあります。一方で、オンラインとオフラインの準備を両方進めなければならないため、作業工程が複雑化しやすい点は注意が必要です。
カンファレンスを企画する際に必要な要素
カンファレンスを企画する際には、必要とされる要素がいくつかあります。以下では、カンファレンスの企画・実施時にチェックすべきポイントを紹介します。
POINT01カンファレンスの目的を明確にする
カンファレンスの企画立案時には、まず目的を明確にする必要があります。何のためにカンファレンスを開催するのか、何を達成することが目的なのかを決めておきます。目的が不明瞭だと、カンファレンスを開催しても話し合いの内容がまとまらず、効果を引き出せない可能性が高まります。
POINT02カンファレンスのテーマと大まかな流れの確定
カンファレンスのテーマと大まかな流れは、企画段階で確定させる必要があります。具体的なテーマは何か、いくつの議題を話し合うのか、1つに議題にかけられる時間はどれくらいか、といった要素を企画します。流れが確定していないと、重点的に話し合うべき議題に時間を割けなかったり、中途半端にカンファレンスが終了してしまったりするリスクがあります。
POINT03カンファレンスへの参加者を選定する
カンファレンスに参加すべき人材を選定し、人数を確定させます。基本的にカンファレンスは大規模な会議になるため、早めに参加者の選定を実施して、開催日を調整する必要があります。参加者が予定よりも増えた場合や、会場への移動が難しい参加者がいる場合には、オンラインとオフラインを併用した、ハイブリッドカンファレンスの開催を検討します。
カンファレンスの企画を成功させる方法
カンファレンスを成功させるには、いくつかのコツ・方法があります。以下では、カンファレンスを成功に導くための方法について紹介します。
01カンファレンスの事前準備に時間をかける
カンファレンスの企画を立てたら、事前準備に時間をかけるのがポイントです。会場で実際にカンファレンスの流れを試して、無駄な要素を削って効率化することはもちろん、オンラインの場合には、機材チェックも欠かさず行い、当日にトラブルが発生しないように備えます。
02トラブルへの対処法をマニュアル化する
カンファレンスの最中に発生し得るトラブルをピックアップし、対処法をマニュアル化することも準備の一環です。特にオンラインの場合には機材トラブルを考慮して、複数の対処法を事前に準備する必要があります。参加者に対して、カンファレンスへの参加時の注意事項を発信することもポイントです。
03カンファレンス後のフォローも企画に含める
カンファレンス終了後のフォローも、企画に取り入れるのがおすすめです。アンケートの作成やアーカイブ動画の配信など、終わってからも必要な業務は多いです。カンファレンス終了後にどのような作業が必要なのかを明確にして、早くから作業に取りかかるのが成功のポイントです。
カンファレンスの企画立案における注意点
カンファレンスの企画を立案する際には、注意すべき点があります。以下では、カンファレンスの企画立案時における注意点を紹介します。
カンファレンスの開催を目的にしない
カンファレンスはあくまで手段であり、目的ではありません。解決すべき議題や問題が蔑ろにならないように、手段と目的の取り違えに注意します。カンファレンスの基本的な目的は、企画立案するチーム全体で共有しておくのが重要です。
カンファレンスの実績がある企業へサポートを依頼する
最初から内製だけで、カンファレンスを企画・開催するのは難しいです。カンファレンスの実績がある企業に依頼し、サポートしてもらうことで、スムーズな企画立案と開催が実現します。カンファレンスの開催に関するノウハウを持つ企業を探し、相談から始めるのも1つの方法です。
カンファレンスの企画に関する事例
カンファレンスを企画・開催した事例は多く、さまざまな要素が参考になり得ます。以下では、カンファレンスを企画・開催した具体的な事例を紹介します。
事例① 日本で対面開催!コロナ禍で開催したアジアパシフィックエリアの社内キックオフ
A社様はコロナ禍による制限が多い時期に、アジア圏と本社米国数名の社内交流および、各部署のミーティングを目的とした社内キックオフを実施しました。アジア圏の人材が100名を超えていたことと、オンラインでの交流に課題を感じていたことなどから、沖縄での対面開催が計画されました。
日本に初めて訪れる人材も多かったため、沖縄の伝統芸能を体験できる時間が設けられました。コロナ禍のオンライン交流では実現できない一体感を高め、直接交流することによる特別感を実現できた事例です。
事例② 世界の拠点をオンラインでつなぐ!伝える!世界代理店会議
これまでオフラインで開催されてきた「世界代理店会議」が、コロナ禍の影響でオンライン開催に移行した事例です。最初はオンラインでの開催に課題を感じていたものの、実施までの時間に以下のポイントをチェック・改善しました。
- 各国の時差を踏まえた実施日程と実施回数の決定
- 会場の下見による本番のイメージの明確化
- 進行台本の作成やバックパネルの配置などの収録準備
結果的に、効果的なオンライン配信ができるようになりました。オフラインの時よりも多くの人に参加してもらうことができ、今後の方針などを正確に伝えることに成功しました。
まとめ
カンファレンスは多くの人数が参加し、重要な話し合いをする機会として多くの企業が実施しています。大規模なイベントとなるため、その準備には多くの課題があり、解決に必要な基本を理解する必要があります。
特に近年はコロナ禍の影響もあり、オンラインを使ったカンファレンスや、オンラインとオフラインを両立したハイブリッド型のカンファレンスなど、開催手法が様々となっています。
効果的なカンファレンスを実施するには、各手法の特徴や自社との相性などを確認し、企画立案していく必要があります。弊社ではカンファレンスの企画立案・開催時に役立つ資料を、以下で公開しています。カンファレンスの開催に課題を感じる場合には、ぜひご覧ください。
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