イベントプロモーションは、イベントにおいて自社の商品やサービスの魅力を伝え、販売促進や認知度向上に繋げるマーケティング方法で、展示会や商談会などがこれにあたります。顧客とコミュニケーションを取りながら、商品やサービスの魅力を伝えられる機会になるので、多くの企業では重要視しています。
本記事では、イベントプロモーションを実施するメリットやポイント、成功事例などについて紹介します。また、記事の最後で「(2023年7月調査)企業のセミナー・展示会イベント・研修担当者に聞いたビジネスイベントの現在とこれから~アフターコロナのイベントトレンドとは?~」や、その他お役立ち資料を紹介しております。営業推進、マーケティングのご担当の方は、ぜひ自社のプロモーション活動にお役立ください。
INDEX
イベントプロモーションはマーケティングのひとつ
イベントプロモーションとは、自社でのイベント開催や、展示会・商談会運営会社が主催するものへ出展をすることで、自社の商品やサービスの魅力を伝え、販売促進や認知度向上に繋げるマーケティング方法のことです。企業にとって、顧客と直接コミュニケーションを取りながら、商品やサービスの魅力を伝えることができる良い機会となります。
イベントプロモーションを実施する3つのメリット
イベントプロモーションを実施することにより、企業にとって様々なメリットが期待できます。実施する企業は、そのメリットを活かして企業ブランドや商品・サービスの認知度向上、さらに販売促進を図ります。
ここからは、イベントプロモーションの主な3つのメリットについて紹介します。
MERIT 01顧客へダイレクトにアピールができる
イベントでは、来場者と直接コミュニケーションが取れます。そのため、直に手に取ってもらったり、実際に使用してもらったりと、リアルな体験を通して、ダイレクトに商品やサービスの魅力をアピールできます。
広告やSNSなどでの情報発信だけでは、本来の商品の魅力や利便性等を理解し知ってもらうのはなかなか難しいため、ダイレクトにアピールできるチャンスとなるイベントはマーケティング施策としてとても効果的です。イベントでの体験が来場者にとって良い印象となれば、ファン化が図れ情報拡散も期待できます。
MERIT 02短期間で多数の顧客にリーチできる
ある程度の来場者数が見込めるイベントでは、短期の開催期間でも、多くの顧客へアピールできます。他のプロモーション活動では、多くの顧客へリーチするには、手間も時間もかかることが多いため、短期間で大勢の顧客にリーチできるイベントプロモーションは大きなメリットです。
また、イベントに来る参加者はすでに商品やサービスに興味を持ってくれている見込み客であるケースが多いため、訴求力も高くなります。しかしながら、イベントの来場者が少ないと費用対効果が低くなってしまうため、イベントプロモーションでは効果的な集客方法を検討する必要があります。
MERIT 03認知度が高くなり拡散効果も期待できる
イベントでの直接的な体験によるプロモーションは、視覚や聴覚だけに訴える広告などと比べて認知度が高い点がポイントです。また、話題性があればメディアによる取材や、SNSでの拡散など、更なるPR効果も期待できます。オンラインイベントであれば、国内だけでなく世界中の人に向けたPRが可能です。
来場者の周りにも自社の商品やサービスのリアルな情報が伝わることで、一層プロモーション効果が高まるでしょう。
イベントプロモーションを実施するデメリット
イベントプロモーションを実施すると多くのメリットが得られる反面、費用や手間がかかるというデメリットもあります。イベントプロモーション実施までには、イベント企画から会場・レイアウト決め、備品手配、スタッフの確保など様々な準備を進める必要があります。また、顧客に向けて、事前に案内・告知をするのも、事前準備の1つです。
イベントプロモーションで押さえておきたいポイント
企業がイベントプロモーションを成功させるためには何が重要なのでしょうか。ここからは、イベントプロモーションで押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
POINT 01目的とターゲット層を明確にしておく
イベントプロモーションでは、まず目的とターゲット層を明確にすることです。これにより、イベントの方向性を決めることができ、効果につながる企画を立てることができます。その際、目的とターゲット層が明確になったら、運営チームで共通認識を持つことが大事です。
POINT 02ターゲット層が楽しめる内容にする
より参加者の記憶に残り、ブランドへのエンゲージメント向上につなげるためにも、イベント内容は、ターゲット層に楽しんでもらえるかどうかを念頭に考えるとよいでしょう。ターゲットが主婦層なら調理体験や試食、家事に活かせるセミナーなど、若者向けならSNSと連動した体験イベントなど、それぞれのターゲット層のニーズを考えることが重要です。
とにかく何でもやれば良いのではなく、ターゲット層に刺さるイベントにする必要があります。また、イベントは期間が限られるため、あまり余計なことは省くことも必要です。
POINT 03インパクトのある情報発信をする
イベントプロモーションで重要な要素となるのが集客です。多くの来場者を呼びこむためには、参加したくなるようなインパクトのある情報発信をする必要があります。
イベントに参加することで得られる体験やスキル、来場者限定アイテムをSNSで効果的に告知するなど、ターゲットが行ってみたいと思えるような工夫が必要です。
情報発信はイベント開催前から終了まで複数回実施をすると、イベントの雰囲気がよく伝わります。また、実施中はイベントの盛り上がりの様子などを発信すれば、更なる来場者獲得にも効果的です。
POINT 04SNSを活用する
イベントプロモーションには、拡散力の高いSNSを活用するのがおすすめです。情報発信そのものはもちろんのこと、SNSの拡散力を最大限生かした発信は大きな話題性を呼びます。例えば、イベント開催までのカウントダウンや開催中のライブ配信などが効果的です。
イベントプロモーションにおけるイベントの種類
イベントプロモーションにおけるイベントの種類は、展示会や講演会、セレモニーなど、様々なものがあります。ここでは、それぞれの特徴を紹介します。
展示会・展示販売会
展示会・展示販売会は、1開催につき1業種で催されるイベントで、特定の分野にフォーカスした展示を実施します。イベントのテーマに応じて、法人向けと一般消費者向けの2つのカテゴリに分類されます。具体例として、新型車の展示会、家電製品の展示会などが挙げられます。
講演会・セミナー
講演会・セミナーとは、著名人・有識者などを招き、トークショー・座談会を実施するイベントのことです。特定のテーマに沿って講演者がトークをし、参加者に有益な情報を届けます。金融セミナー、子育てセミナーなどが該当します。
周年記念イベント
周年記念イベントは、会社設立の10周年、20周年など節目のタイミングに行うイベントです。周年記念イベントを実施することで、自社の従業員のモチベーションや自社の認知度の向上を図れます。会社設立◯周年記念セール、◯周年パーティーなどが具体的な例です。
セレモニー
セレモニーは、お祝い事やスタートを記念して実施されるイベントです。自社のファンに対して感謝を伝えて、継続的にファンでいてもらうことを目的とします。創業記念式典、竣工式などがセレモニーに該当します。
地域密着型のイベント
地域密着型イベントは、地域の自治体・町内会などが主体となり、実施されるイベントです。有名な地域であれば、全国各地から来場してもらえるため、高いプロモーション効果が得られます。具体的な例として、地域のお祭り、季節ごとのご当地イベントなどが挙げられます。
体験型のイベント
体験型のイベントは、対象となる商品やサービスの使用感を消費者に体験してもらうイベントです。イベント会場だけではなく、ショールームや販売店などでも開催されます。最近では、VRを利用した脱出ゲーム、スマートフォンを使った謎解きゲームなどが例として挙げられます。
フードイベント
フードイベントは、食べ物や料理をテーマにして実施されるイベントです。老若男女問わず集められるため、飲食の宣伝を幅広くしたい場合におすすめです。具体例として、肉フェス、カレーフェスなどが挙げられます。
音楽イベント
音楽イベントとは、音楽をテーマにして、アーティストを招いてライブを開催することです。会場全体の一体感や高揚感を得られるイベントであるため、プロモーション効果が期待できます。コンサートや音楽フェスティバルなどが例として挙げられます。
スポーツイベント
スポーツイベントは、スポーツをテーマにして開催するイベントです。スポーツイベントは、大きく、観戦型イベントと参加型イベントの2つのタイプに分けられます。観戦型は視覚的な効果がある点が特徴です。一方で、参加型は体験による満足感が得られます。
イベントプロモーションの成功事例5選
01 清水建設株式会社 様 豊洲MiCHiの駅賑わい創出プロジェクト~豊洲場外マルシェ~
新交通ゆりかもめ「市場前」駅前に、日本初の都市型道の駅「豊洲MiCHiの駅」を建設した、清水建設株式会社様の事例です。施策の1つとして、食と地域をテーマにした出店イベント「豊洲場外マルシェ」を実施しました。豊洲場外マルシェは、2022年4月より、計20回以上実施されており、地域の人から人気のあるイベントです。
02 公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(B.LEAGUE) 様 マニラでプロモーション!プロバスケットボール「B.LEAGUE」の認知度UPとファン拡大を実現
公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(B.LEAGUE)様の事例です。同社は、JTBマニラ支店と連携して、マニラにある三越BGCでプロモーションを実施しました。マニラ三越にて開催をすることで、日本に興味のある層に向けて効果的にアプローチできた事例です。
03 株式会社伊藤園 様 世界遺産や地域の史跡・名所でのプロモーションをサポート!(株式会社伊藤園様 「お~いお茶」発売30周年記念企画)
株式会社伊藤園様が、自社のペットボトル飲料「お~いお茶」発売30周年記念企画として、世界遺産や歴史的な史跡・で商品を無料配布したイベントです。配布場所には、記念写真が撮れるスポットを設置して、SNSなどでの情報拡散を図りました。このイベントによって、ブランドイメージの向上と認知度アップにつながりました。
04 株式会社千石 様 “食べて”商品の魅力を演出!グランピングでプロモーション!
「“食べて”商品の魅力を演出!グランピングでプロモーション!」は、株式会社千石様の事例です。株式会社千石様は、暖房機器や調理機器などの家電の製造を手がける会社です。本事例では、キャンプシーンで人気の「アラジン」「センゴクアラジン」の調理器具を使い、特別なキャンプディナー体験を実施しました。
05 UCCホールディングス株式会社 様 Coffee Lover's Tour アジア向け"ニューノーマル時代の新コーヒー講座"で自宅のコーヒーを至福の一杯へ
UCCホールディングス株式会社様は、アジアの親日家・コーヒー愛飲家を対象とし、「UCC x JTB x Buyee特別企画 ~Coffee Lover's Tour~」を実施しました。「UCC x JTB x Buyee特別企画 ~Coffee Lover's Tour~」では、オンラインによる中継にて、UCC直営のハワイ農園と日本のUCCコーヒー博物館を見学することができました。
まとめ
イベントプロモーションは、商品やサービスの魅力を直接伝え、企業の認知度アップや販売促進、顧客の獲得を目的とした戦略的なマーケティングの方法です。コロナ禍を経て、営業環境が大きく変化し、顧客と直接コミュニケーションを取る事の重要性が増していることから、イベントプロモーションは、企業から今まで以上に注目されています。
これからのビジネスイベントは、企業側の開催意向と参加者のニーズを考察していくことが重要です。様々なプロモーションをかけあわせることによって、より効果的な施策となりえるでしょう。