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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 新入社員研修に必要な内容とは?手法・フロー・成功のポイント・企業事例を紹介

2025.03.31
ミーティング&イベント
人材・組織力強化
従業員満足(ES)向上

近年、価値観の多様化に伴い、どのような新入社員研修を実施すべきか悩む担当者が増えています。この記事では、新入社員研修の目的や内容をはじめ、実施するまでのフローや主な研修内容、そして、具体的な企業事例もいくつか紹介します。 記事の最後には「2024年4月 新入社員研修実態調査報告レポート」の資料を掲載しています。こちらもあわせてご覧ください。

 

新入社員研修の目的とは

新入社員研修とは、企業に新卒で入社してきた従業員に対して行う研修です。主な目的は、企業理念やビジョンの浸透や即戦力になる人材の育成、学生から社会人へ意識の切り替え、社会人としての基本的スキルの取得、自社ルールの理解、離職防止などがあります。

新入社員研修を通じて新入社員同士でコミュニケーションを深め、お互いをよく知ることも目的の一つです。

新入社員研修の内容

新入社員研修の内容は企業によって異なりますが、一般的には以下のような内容が実施されます。

交流会

簡単なゲームやワークショップを通じて、新入社員同士の交流を促すことが目的です。また、カリキュラムの間に交流会のようなコミュニケーションの場を設けることは、新入社員の緊張をやわらげ、本来のパフォーマンスを引き出すことにも有効となります。

ロールプレイング

受講者である新入社員が、実際の業務で想定される役割に分かれて演じ、現場を疑似体験する研修です。セールストークの練習やビジネスマナーの習得に向いています。

グループワーク

受講者をいくつかのグループに分けて、話し合いで課題を解決していく研修です。協調性やコミュニケーション能力を磨き、チームで仕事を進めていくことの大切さを学ぶことができます。

新入社員研修を実施するまでのフロー

新入社員研修を実施するまでには、いくつかのステップがあります。以下のポイントを押さえておくと、スムーズに進めやすくなります。

STEP01受講者の能力・レベルを把握する

新入社員の能力やレベルに合った研修カリキュラムを実施しなければ、十分な効果は得られません。新入社員研修を効果的に行うには、新入社員それぞれの能力やレベルの違いを正確に把握することが重要です。能力やレベルを把握するために、研修前に課題を与えて確認します。

具体的な方法として、基礎知識やスキルを測る事前テスト、大学時代の研究・アルバイト経験に基づいたアンケートの実施などがあります。個々の特性を分析するのに効果的です。一般的な適性検査を実施し、論理的思考力やコミュニケーション能力などを把握する方法もあります。

STEP02研修の目的を設定する

自社の人材育成方針に基づいて新人教育方針を定めます。経営層や現場の従業員の声も取り入れて、年度ごとに詳細な教育方針を見直すことも重要です。また、教育方針に基づいた研修のゴールを先に定めることで、明確な目標をもって研修を進めることができます。

STEP03研修期間を考える

一般的に、新入社員としての教育期間は3か月から半年程度です。教育期間のうち、ほとんどを集合教育に充てる企業もある一方で、短期集中的に集合教育を行い、他の期間はOJT中心で進める企業もあります。

STEP04目的・目標達成を実現するための手法を検討する

先述したとおり、新入社員研修には交流会やグループワークなど、さまざまな手法があります。ビジネスマナーにおいてはロールプレイング、コミュニケーションを活性化させたい場合はグループワークなど、個々の研修内容や目的に沿った最適な手法を検討し、採用します。

STEP05カリキュラムの決定・研修の実施

手法にあたる研修の形式や研修の期間が決定したら、カリキュラムの内容を具体的に決定し、研修を実施します。受講生の集中力を継続させるには、座学とロールプレイングなど、異なる手法を組み合わせたスケジュールにする工夫等も必要です。

新入社員研修で学ぶ主な内容

新入社員研修には、ロールプレイングやグループワークなど、研修の目的・内容に沿った多くの手法があります。ここでは、新入社員研修でどのような内容を学ぶのかを具体的に紹介します。

自社への理解

企業理念や事業内容、社内ルール、商品やサービスなど、自社についての理解を深めてもらいます。既存の従業員と共通の目的を持って働いてもらうためにも、従業員同士が向かうべき方向性をそろえることはとても重要です。
なお、海外からの学生を採用する可能性がある場合は、自社への理解だけではなく、日本文化についても学ぶ機会を設けることも必要になります。

社会人としての心構え

学生時代の感覚から切り替えて、社会人として必要な心構えを身につけることは必要不可欠です。社会人としての心構えが習得できていない新入社員の頃は、主観で判断して行動する傾向があり、思わぬ事故や事件につながるケースもあります。

ビジネスマナー・ビジネススキル

ビジネスマナーは、社内外を問わず良好な人間関係を築くために重要です。相手を不快にさせない名刺交換の方法、来客対応、電話対応、ビジネス文書やメールの作成などのビジネススキルも欠かせません。

コンプライアンスの重要性

コンプライアンスは「法令遵守」と訳されますが、近年は法令のみならず社内規定、社会倫理を守ることも含めて使われます。加えて、情報の取り扱い、ハラスメント、就業規則などの理解を深めることも重要です。

パソコン・ITスキル

近年の新入社員は、スマートフォンやタブレットに慣れている一方で、実はパソコンスキルがあまり高くはないケースもあります。例えば、Excel、Word、PowerPointなどのOAスキル、セキュリティに関する基礎的なリテラシーの習得も必要です。

コミュニケーション力

社内外の業務を円滑に進めるためには、コミュニケーション力が欠かせません。コミュニケーションには、報連相(報告・連絡・相談)の習慣も含まれます。新入社員が報連相の重要性を十分に理解し、徹底することができれば、周りの従業員も新入社員をフォローしやすくなります。

論理的思考力

論理的思考力とは、物事を論理的に考えて筋道を立て、相手が納得できるように説明することです。論理的思考力が向上すると判断力や決断力が高まるため、自ら考えて主体的に行動できるようになります。

情報収集力

近年は、インターネットやSNSでさまざまな情報を簡単に入手できますが、すべての情報が正しいとは限りません。信憑性のある情報を効率よく集める情報収集力も必要です。

新入社員研修を実施する際のポイント

新入社員研修を効率よく効果的に実施するには、以下のポイントを押さえることも重要です。

外部の専門家に依頼することも検討する

自社に新入社員研修のノウハウが蓄積されている場合は、自社での実施も可能ですが、ノウハウがない場合やリソースが不足している場合は、外部の専門家に依頼を検討しましょう。例えば、外部の専門家に依頼することで、最新の教育トレンドを取り入れた充実したプログラムの受講も可能です。

研修後は受講者の習熟度を把握する

新入社員研修は実施するだけではなく、受講者の習熟度を正確に測定し振り返ることも重要です。研修の前後で「理解度テスト」や「アンケート」を実施し、受講者の成長度合いを測定することで、次回の新入社員研修にも役立てることができます。

OJTとの連動や実践機会の創出も必要

新入社員研修は座学だけではなく、職場で教育するOJTと連動させ、実際の業務で活かせる機会を設けることが重要です。また、受講者のモチベーションを低下させないためにも、実践的な課題や演習を取り入れて、学んだことを即座に活用できるようにします。ただし、ミスをしても責めず振り返りを通じて成長につなげる姿勢が大切です。

新入社員研修の企業事例

新入社員研修には様々なやり方や方法があります。他社の事例を参考にしながら、自社に最適な研修内容を検討しましょう。最後に、新入社員研修の企業事例を3つ紹介します。

事例01社会人としてイキイキと働き活躍できる「自律創造型人財」育成に向けて ~2024年度JTBグループ新入社員研修レポート

2024年度のJTBグループ新入社員研修では、社会人として主体的に行動し、創造的な価値を生み出せる「自律創造型人財」の育成を目標とし、研修を実施しました。

具体的には、集合研修とオンライン研修を組み合わせることで、新入社員同士の交流を活発にしながら、実践的なスキルを習得する機会を提供しました。以下は、多様な研修プログラムを通じて、組織の一員としての意識を高めるとともに、個々の能力を最大限に引き出すことに注力した事例です。

詳しくはこちら
社会人としてイキイキと働き活躍できる「自律創造型人財」育成に向けて ~2024年度JTBグループ新入社員研修レポート

事例02株式会社オートバックスセブン様

グループ全体の一体感や帰属意識を醸成!新入社員300名超で「ルーキーズキャンプ」を実施!

株式会社オートバックスセブン様は、新入社員の企業理念の理解と帰属意識の向上を目的として、JTBと連携して研修を実施しました。直営店以外にフランチャイズ店舗もある企業では、従業員の一体感を醸成し、帰属意識を高めることが課題となっているケースが少なくありません。

研修は2日間にわたって行われ、JTBは企画の検討からサポートをしました。1日目には各店舗の視察に加え、式典の中では接客の考え方などが学べるプログラムを実施、会社に関するクイズを行う懇親会も実施しました。2日目は、オートバックス様がタイトルスポンサーを務める自動車レース「SUPER GT」を観戦しています。

車好きな新入社員も多く、参加者で一丸となって応援することで一体感が高まり、グループへの帰属意識を醸成できた事例です。

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グループ全体の一体感や帰属意識を醸成!新入社員300名超で「ルーキーズキャンプ」を実施!

事例03サミット株式会社様

新入社員の「つながり」の形成に「今できる」チームビルディング研修

サミット株式会社様は、チームワークや主体性を養うことを目的として、新入社員の交流を深める研修を、JTBと連携して実施しました。コロナ禍で、さまざまな制約があったものの、十分な対策をしたうえで、敢えて集合教育を実施しました。

研修プログラムの中に、体力やスキルに関係なく、誰もが平等に行えるチームスポーツ「ボッチャ」を取り入れるなど、JTBの企画・運営サポートによって、効果的なプログラムを展開。研修を通じて「考えて行動する力」が身についたことを実感できた、という声をいただいた事例です。

詳しくはこちら
新入社員の「つながり」の形成に「今できる」チームビルディング研修

まとめ

新入社員研修は、企業理念・ビジョンの浸透、社会人の基本スキルの取得など、新卒で入社してきた新入社員に対して、さまざまな目的を持って実施されます。研修の内容や手法は企業ごとに異なるため、目的に応じたプログラムを設計することが重要となります。

新入社員研修について、2020年から続いたコロナ禍の影響自体は近年落ち着きを取り戻しましたが、一方で新たな課題も生まれています。このたび、214社にご協力いただいた新入社員研修に対する生の声をまとめました。詳しくは、以下のリンクをご覧ください。

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