海外マーケティングには、 SNSやKOL＝Key Opinion Leader（キーオピニオンリーダー）の活用が欠かせません。KANEBO様も、販売各国の消費者が商品を購入する際に強い影響力を持つSNSやインフルエンサーと連携したマーケティングを実施しています。しかし化粧品の特性上、お客様に商品を好きになっていただく為には、実際に商品を使っていただくリアルな接点も重要です。
そこで、他国のKOLの訪日ツアーを担当していたJTBは、KANEBO様が課題を感じていた中国マーケットに対して、訪日中国人のみを対象にホテルサンプリングをご提案しました。中国本土は越境EC販売しかしていないことから、対象を日本に来た訪日中国人に絞り、且つKANEBO様の親和性の高い客層が宿泊するホテルを選定しました。ホテルサンプリングの特性上、お渡し時に一言添えられる事や、JTBがインバウンド客の旅行動線を把握した上でのご提案ができることが決め手となり、実施が決まりました。

• 中国マーケットにおけるKANEBOの認知度を高めたい。
• 訪日中国人に商品の良さを体感して欲しい。
• 訪日中国人を店舗へ送客し、カウンセリングの機会の提供および商品購入のきっかけを作りたい。

KANEBOの店舗に比較的近い、インバウンド客率の高いホテルのカウンターで、チェックイン時にフロントスタッフから手渡しで、一言添えてのサンプリングを実施しました。

目的に応じた実施場所の選定

販売店への誘客やブランド認知を目的とし、訪日中国人が訪れるホテルかつ特に訪日中国人の宿泊比率が高く、販売店に近い場所を選定。またホテルランクについてはKANEBO様のブランドに共感していただけそうな方が宿泊するホテルに絞り実施可能な最適なホテルを選定。実施期間中にはお客様の反応やお渡しするホテル側の声を集約、報告し、サンプリング効果の検証を行いました。

近隣エリアマップお渡しの提案

サンプリングを受け取った後、すぐに鞄などに入れられてしまうと、お客様の目的であるブランド認知には繋がりません。また販売店への誘客も目的としているため、中国人旅行客が必要であろう近隣マップの作成を提案。マップにはKOLの商品情報なども記載し、手にとって見ていただきやすい方法で実施しました。

通常のサンプリングとは一線を画す、ホテルスタッフによるチェックイン時の手渡し方式を採用しました。その結果、サンプリング品の受取率が大幅に向上し、予定数を配布することが可能となりました。さらに、一言メッセージを添えることで、お客様の関心を引きつけ、目標数量のサンプリングをすることができました。 計2回の実施期間を設けて行いましたが、初回実施時には、サンプリング品を受け取った後の質問はほとんどありませんでした。その結果や反応をみて、2回目の実施時は、効果が期待できる東京銀座エリアのみで行いました。KANEBO様も2回目の実施期間前にSNS戦略を行ったことで、サンプリングお渡しの際には商品や店舗への質問が寄せられるなど、反応の変化が見られ、認知度の向上を実感しました。 化粧品は、実際に試用しなければその良さを知ることが難しい商品です。その中で、3万人に直接商品を手渡しできたことは、大きな成果と言えます。さらに、サンプリング品と一緒に近隣エリアのマップを配布したことで、特に銀座エリアにおける老舗百貨店、銀座三越の免税カウンターへの誘客に成功しました。この効果は、東京国際空港（羽田）、成田国際空港、関西国際空港の店舗でも確認されました。

ホテルチェックイン時のサンプリングは、手渡しでのダイレクトアプローチのため、確実に宿泊者へのリーチが可能です。チェックイン時は情報への感度が高くなっており、滞在中の購買行動に影響を与えやすいタイミングです。
単にサンプリング品を渡すだけでなく、一言添えてのリアルなタッチポイントが創出できるの点は、大きなポイントです。実施ホテルは、JTBの豊富なネットワークを活用し、複数のホテル事業者を組み合わせて最適な提案ができます。ターゲットに体験して欲しい商品はありませんか？ぜひ、貴社でも実施をご検討ください。