予期せぬ新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、どのように国際交流を実現するのかーー。
2021年・2022年にかけて異例の2回開催となった、中高層木造建築物の発展と交流を目指すイベントーWOODRISE 2021。主催者様とJTBがともに乗り越え、「情報と知見の拡充」「交流」を実現しました。
準備・当日運営・VISAサポート・ テクニカルツアー(視察)までJTBで内製化し総合プロデュース。延べ18ヵ国・約820名が参加した大型国際イベントの事例をご紹介します。
- 背景
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WOODRISEは、中高層木造建築物の発展のために業界関係者が一堂に結集するイベントで、 2017年の第1回はフランスで、2019年の第2回はカナダで開催されました。
日本においても、中高層建築物・大規模建築物への木材の利活用が大きな政策課題となっていたこともあり、木造建築技術の先進各国の取り組みについて広く情報と知見を集めるとともに、 国内及び諸外国の関係団体・企業の交流を深めることを目的として、2021年の第3回は、日本で開催することになりました。
第3回目となる2021年の会場は国立京都国際会館に決定され、当初は、会議に付随してガラディナー等の社交行事やテクニカルツアーも計画されていましたが、予期せぬ新型コロナウイルス感染症の蔓延により、それらの交流行事を “BUSINESS SESSION” と称して翌年に延期するという、異例の2回に分けての開催となりました。
- 実施目的
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- 中高層木造建築物の発展を目指し、木造建築の魅力とその可能性を世界へ発信
- 木造建築技術の先進各国の取り組みについての情報収集と知見拡充
- 国内及び諸外国の関係団体・企業の交流機会の創出
- 課題
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当初
世界各国から業界関係者が集まることもあり、円滑な準備業務の遂行により、主催者が会議アジェンダに集中できる環境を作る事がイベント成功に向けての必須要件でした。また、展示・社交行事の企画提案、国内外の登壇者への対応、海外招聘者のサポート、参加受付業務、予算管理を含む事前準備~当日運営~テクニカルツアーまで、可能な限り主催者の窓口業務負担を削減し、一元管理する事も、円滑な準備業務実現に向けて重要な条件でした。
新型コロナウイルス感染症拡大後
京都での本会議においては、厳しい行動制限下での徹底した感染防止対策、その中でも参加者が知見や情報を拡充し、交流を実現するための柔軟な対応が求められました。東京でのBUSINESS SESSIONにおいては、渡航制限下で来日する世界各国の参加者への渡航支援対応が急務でした。
- 実施内容
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WOODRISE 2021 KYOTO
会期 2021年10月15日(金)~17日(日) 会場 国立京都国際会館(京都)※ 言語 日・英・仏・中 ウェブサイト http://woodrise2021.jp/ ※リアルとオンラインのハイブリッド開催
世界的建築家の隈研吾氏による記念講演や、住宅建築業界におけるSDGsの推進に関する特別セッションなどの多彩な講演のみならず、企業展示も24社に上り、中高層木造建築物に関わる業界の活力を世界に向けて発信しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、海外講演者はオンライン登壇となったものの、日本を含む18か国から約800名もの参加がありました。
大会終了後には講演のオンデマンド配信を実施しました。また、渡航制限等によりご来場いただけなかった参加者と、協賛企業のアピール機会創出のため、大会のダイジェスト動画や各企業展示ブースを撮影した動画の制作をご提案し、ウェブサイトに公開しました(現在は非公開)。
WOODRISE 2021 BUSINESS SESSION
会期 2022年5月22日(日)~27日(金) 会場 KABUTO ONE(東京)※ 言語 日・英 ウェブサイト https://www.woodrise2021bs.jp/ ※リアル開催
京都大会から延期されたガラディナー等の社交行事やテクニカルツアーをBUSINESS SESSION大会で実施し、日本を含む4か国から約300名の参加がありました。テクニカルツアーは全6コースで、東京2エリア、横浜、茨城、奈良、北海道など日本各地の木造建築を見学しました。
- JTBがサポートしたこと
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運営計画
- 会場使用計画の提案
- 会場装飾・演出計画
- 予算計画
- 宿泊・飲食対応方針の提案
- 送迎計画
- 通訳計画(4ヶ国語)
- 人員配置計画
- 広報計画
- パーティーなど社交行事計画(会場提案含む)
- テクニカルツアー計画
- 自治体・厚労省の指針に基づく感染対策の提案
- コロナ禍での開催方法の提案(ハイブリッド開催、オンデマンド配信) など
事前準備
- Registration(登録業務)
- 宿泊予約、フライト情報提供、VISAサポート
- プレゼンデータ・資料集約管理
- 翻訳業務
- 広報活動の実施
- 運営計画の修正・遂行
- 進行台本の作成
- スポンサー企業対応
- プレス対応 など
当日運営
- 会場設営、運営業務
- 参加者・招待者・VIPの来場管理・接遇(送迎含む)
- 映像・音響・照明機材の設置・オペレーション
- オンライン発表の管理
- 展示会の運営
- スポンサードセッションの運営
- 記録の手配(スチールカメラ、映像収録)
- MC・同時通訳者・ディレクター・スタッフの手配
- リフレッシュメント・ランチの運営
- ガラディナーの運営(会場・料飲手配、装飾・演出含む)
- テクニカルツアーの管理(通訳ガイド、パナガイドの手配含む)
- 感染対策の実施(PCR検査、健康状態チェックシートの回収、検温等)
- オンデマンド配信 など
報告・記録業務
- 記録動画制作
- 参加者数、来場者数の取りまとめ
- 実施のスケジュール
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- 2019年11月
- コンペ、受注
- 2021年9月
(開催1ヶ月前) - 社交行事・テクニカルツアーの延期決定、翌年に東京でのBUSINESS SESSION大会実施が決定。
- 2021年10月
- WOODRISE 2021 KYOTO 実施
- 2022年5月
- WOODRISE 2021 BUSINESS SESSOION 実施
- お客様の声
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新型コロナウイルス感染拡大により開催方法・実施プログラムの変更を強いられましたが、JTBを窓口に一元管理し、スピーディーで柔軟な対応ができたことについて、感謝のお言葉をいただきました。多言語対応による渡航サポートや各種対応にもご満足いただき、スムーズに来日手続きが進められたとお褒めいただきました。国際会議における感染対策やハイブリッド開催の実績があったことから、主催者様からもご参加者様からも、コロナ禍でありながら熱気あふれる国際交流を実現できたことにご満足いただけました。
- おすすめポイント
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行動制限の緩和や新型コロナウイルス感染症の5類引き下げなどの環境変化により、イベントもリアルでの開催が増えています。リアルイベントは、食事会や視察ツアー、参加者同士の交流など、オンラインでは実現できない体験が得られるのが特徴です。
とはいえ、オンライン開催の魅力も十分実感され、理解されておられることと思います。 アフターコロナでのコミュニケーションに課題を感じておられる企業・団体が増える中、JTB西日本MICE事業部では、リアル開催・ハイブリッド開催の実績を多く積んでおり、どのパターンでもご満足いただけるご提案ができます。
順調に準備を進めていた中で新型コロナウイルス感染症が蔓延しましたが、感染対策と会議開催を両立させるため、開催1ヵ月前まで実施内容の検討を続けました。コロナ渦のなか、新しく得た知見をすぐにご提案し、実施までスピーディーにカタチにできたことも成功の一つだったと思います。主催者様と共に課題を一つずつ乗り越え、最後まで伴走させていただけたWOODRISE 2021でした。
そもそも「JTBに会議運営なんかできるの?どうせ旅行だけやって、運営業務はどこかに外注しちゃうんでしょ…。」なんて思っていらっしゃいませんか?
いいえ!西日本MICE事業部には旅行のプロフェッショナルだけではなく、会議運営のエキスパートが在籍しております。参加受付や登壇者対応、予算・工程管理、運営業務も含め内製化し、スピーディーな対応でお客様のご要望にお応えします。ぜひご相談ください。